12, 8, 2013k澤道場!バイペ阿波サン室戸たけちゃん開眼しれっと見学記

私のスマホじゃない携帯電話が鳴ったのは突然のことだった。「あの〜、次の土曜日なんですけど、たけちゃんからかる〜くってお誘いなんですけどご一緒に(横浜弁)」

電話の主は夕焼け長距離界の帝王にして元SDA王滝年代別チャンプのk澤師範である。

久々の道場ではあるが、私は「かる〜く」という甘い響きにもう何の疑いもなく

「ざーすざーすしゃっすー」

とお返事してしまったのだった。かつて何度も「ゆるゆる詐欺」の被害に逢ったにも関わらずまったく学習しない私の頭の中にはこの時点で「かる〜く」というなら、ゆるっと乗り出し→日和佐の名店ヴァーサクで和風パスタ→赤松ツールドおフランスごっこ→昼過ぎまったり帰宅の青写真ができあがっていたのだった。

がしかしやっぱり甘かった。追って送られてきた遠足修行のしおりには●AM7自転車屋さん集合出発●阿波サン経由●室戸岬にタッチ、と書かれてあったのだった。

タッチしてそのあとはどないすんねん!と思ったのだが、もちろん来た道を自力で戻るんですよね?

あーもう、先に言うといてくれたら「あっ、その日はちょうど急にお腹が痛くなる予定でして、ハイ、さーせん」程度のうまい言い訳ができていたのに、私はあろうことか「大丈夫っす(・∀・)ひまっす」と言質を取られていたのであった。

今までの私なら、3日で調子を上げる方法とか、すぐに強くなる魔法の練習法とか、一目でわかる2014ニューモデルのすべて、とかを必死で考えていただろう。

だが今の私は一味違うのだった。

「あ、ほんなら原付で行くっす。さーせん(・∀・)」

私には黄色い原付「スズキアドレスV125G(K7)」があるのだ。しかもアメアスポーツジャパン様黙認のモトマヴィックレプリカ(コスプレともいいますが)にして追走ローラー付、フロントスクリーン装備で前から飛んで来る手バナに完全対応である。

ここでお知らせですが、この車両はあくまで個人的にレプリカしたものなので、実はこれを「モトマヴィック」と呼んではいけません。「〜風」とか「〜みたいなアレ」って呼ばないと本家から叱られます。本物は比べようもなく神々しく気品ある仕上がり。そのうえ大型免許がないと乗れません。うちのは原付です。※淡路島へは行けません(;▽;)

さて当日朝、集合場所でk澤師範とたけちゃんに「信じられーん」「自転車ちゃうやん」「原付って冗談かと思った」と叱咤激励を受けながら素知らぬ顔でスタート。

Copyright © 2013 K-sawa Endurance School, All rights Reserved.

南阿波サンラインはお日様で暖かく、ロングライドの帝王と女王が妙なる調べを奏でながら海沿いの道をひた走る。

今日のこの佳き日、たけちゃんが身に纏うは阿波自転車女子部(仮称)Iwasso?レーシングネーチャンズの2013-2014AWニューモデル。

背中に輝く「ぺ」の字も鮮やかに、腰部分には誰かが押すと押された人が速くなるターボスイッチを標準装備。前腕にはALL JAPAN AIZUMI TRAINING CENTER のロゴが光る。

Copyright © 2013 K-sawa Endurance School, All rights Reserved.

まあそんなこんなで全体としてだいたい機嫌よくすすみましたが原付の上でいっちょも動かない私は途中のコンビニでホッカイロ・インサイド。使い捨てカイロ買ったのは20年ぶりぐらいです。

宍喰の休憩で女王からようやく誘導のお許しをいただき、生見海岸を過ぎたあたりからバイクペーサーをスタート。

なんでかっつうと、なんといっても修行なんで、原付で前へ出たらいかんかなあっと思っていたのです。でもそんなことはないらしい。

来期には色々と誘導の機会が増える見込みの私はたけちゃんに実験台練習台になってもらって、信号のない誰もいない一本道(#情熱大陸)でスロットルワークのお稽古をさせてもらう。

うちのは原付と言うても規制前の二種なので、30km/hぐらいで安定させるのがチョーむつかしいんですよね。次からは40km/hにしてもらおう。

平坦を32km/hで、勾配あるところは一定出力を推定して牽いてゆく。このペースでのバイペのいいところは付いたライダーがペダリングやフォームの確認に集中できるところ。実走で3本ローラー乗っている状態にしてあげる。前方はもちろん後方もモトが注意しないといけない。ライダーの表情もミラーで確認しながら延々と冬の海岸線で距離を稼いでいく。

しゅしゅっと室戸岬にタッチしてすかさず帰路に着く。バイクペーサーは海陽町まで。このあとは後ろについて抜いてくるクルマへ注意喚起する役目。見通し悪いところで抜いてくるドライバーもいたりするので、そういう場合はすまんけどちょっと右に寄って道にフタさせてもらう。私は実は本業では代表なんだけどIwasso?では安全課長なのである。ちなみに夕焼け眉山クラブではお客様相談係です。

まーこういうロングライドとかそのほか色々部活を年中やってる訳ですが、私が出動するときはとにかく無事故無事件で完了させる、それがカスタマーサポートの覚悟だと思ってます。なので前々で勝負したい気持ちをぐっと抑えて後方から全体を見渡し目を行き届かせるのが大切なんで、CHULLは前を牽かないとかそういうあれはナニってことにしといてください。

さあそうして牟岐あたりで日が暮れ始めるが、行程200kmを超えてからもたけちゃんのペースが下がらない!師範は余裕の伸ちゃんとしても、たけちゃんいつのまにこんなに立派になってしまって…下りコーナーも自然な乗り込みでガンガン踏んでゆく。すでにあたりは真っ暗、ロングライダースの目つぶしライトが行く先を照らし、阻むものは何もない勢い。わたし負けましたわという回文が頭の中に浮かんでは消える。そういえば「なんていい子いいケツしてんな」を教えてくれたのは中学の同級生だったかなあ。

さーほんなこと思いよるうちに市内に入っていよいよラスト、自転車屋さんまでが修行で、おうちへ帰るまでが遠足だ!先生おやつにバナナは入りますか!

あ〜そしてそして、AM7時に始まった全日本k澤道場選手権大会室戸ラウンドはPM8時に無事終了、みなさんほんまにおつかれさまでした。また行きましょうねΨ( ̄∇ ̄)Ψウヒヒ。

4 Responses to “k澤道場!バイペ阿波サン室戸たけちゃん開眼しれっと見学記”

  1. えびちゃん より:

    ホンマに一緒に行ってくださり、とっても助かりました。
    マビック風バイクの後ろはなんとも楽しい空間でした。
    でも、それが40になると……ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3
    朝夕の寒さ厳しい時に長い長い行程をおつきあいくださり、
    本当にありがとうございました^ – ^

  2. CHULL より:

    えびちゃん、こちらこそ楽しかったですよ〜〜( ̄▽ ̄)
    ほれにしても強かったですね!ほこいらのおっさんでは歯がたたない速さ!真似できんわ〜(笑
    いつでも牽きますので、またお声がけください!(^o^)

  3. k澤 より:

    帰りの牟岐の辺りは完全にヤラれてたので焦りました。
    えびちゃんとロングに行く時は万全の準備無しでは恐ろしい事になると肝に命じました。
    ~みたいなアレと呼ぶにはあまりにもアレです。
    もうダメって時にスッと現れるアレは本家を越えてまさに神!
    黄神降臨でした!
    ぜひともまたお願い致しますm(__)m

  4. CHULL より:

    師範(・∀・)お世話になりありがとうございました!考えてみますと、〜みたいなアレがあると、〜風から補給手渡しできてコンビニ休憩すら不要となるのでは?(ΦωΦ)フフフ
    みんなの大好きな長距離ノンストップ耐久サイクリングが実現しますネ!私も走りたいけどモト乗らないといけないので残念!Ψ( ̄∇ ̄)Ψ