夕焼け眉山クラブ・和尚さんが鰐w

スーパーの開店チラシで先着◯名様に「素敵な粗品プレゼント」ってのがあるんですが、そもそも「素敵な粗品」ってなんぞやというつぶやきですFollowMeなう。

粗品というのは「つまらないもんですが」といってお渡しするのが常であって、それを自ら「素敵」とは、思い上がりもはなはだしいじゃないか！

ということで(笑)、さっそく素敵な粗品を作ってみます。粗品といえばなんといってもタオルですよね！

生地となるタオルは、問屋さんに行って買ってくる。小売店で１枚売りしてるのは「粗品感」がないというか、上等すぎるのですね。粗品なので「いかにも粗品」というペラペラのでなくてはつまらないです。問屋さんでは一束売りになりますが、中国製でよければ１枚70円くらいからですね。ど〜んと１ダース気前よく買っても千円くらいですか。

弊社では国産の200匁というグレードを使用。それでも１枚100円しません。でも実はこのぐらいの安っぽい(とは言っても最近のタオル生地はあなどれません。実によくできている)ものの方が使い勝手がよかったりします。

道具です

名入れの道具です。奥からリキテックスグロスポリマーメディウム、アクリルガッシュ、ステンシルブラシ。

メディウムは生地へのかみつきを良くします。絵の具は以前はリキテックスを使っていましたが、顔料の種類によっては非常に高価なので最近はターナー製品を愛用。ステンシルブラシはあれば便利ですが、普通の絵筆でも使えます。

図案はいつものようにAdobe Illustrator®で作成、余ったフィルムの端っこで版を作ります。

ネガ版です

ステッカーと同じものですが、通常の不要部分をマスクとして利用します。このような作業のためにマスキングフィルムというものもあります。が、お遊びで作る分には余り物で充分です。

今回はとりあえずスペシ屋ライズ堂の角印風にしてみます。印鑑に使う篆書体(てんしょたい)というフォントで文字組みをしますが、30ミリ角にすると線の太さは約１ミリ。

作業しやすさを考えて、微調整していきます。たとえば、「屋」という文字は画数が多く線が密集しています。ここで線幅および線の間隔が１ミリ以下になりますとあとあと大変なのです。部分的に広げたり狭めたりします。

できあがりです

この上に、先程の絵の具を置いていきます。いきなりぼたっと置きますと、ウラまで染みてしまいますので、少しずつ載せていきます。

載せているだけだとポロッと剥がれたりしますので、しっかり生地に叩き込むことがコツ。塗り終わって乾いたらマスクを外します。

このとき、マスクは細片になっています(つながってない)。外し忘れのないように気をつけます。ここで0.5ミリ未満のカケラみたいのがあると、高い確率で絵の具に埋れて外せません。よって、先の微調整が効いてくるわけです。

つまらないもんですが

このようにして素敵な粗品(サンプル)のできあがり。実際にお届けする場合はそれなりの柄をお支度するわけですね。

えーと、非売品です。なんというか、名入れタオルというのはタオル屋さんに行くときちんと製品として作ってもらえますので、まあロットは100枚単位ですが、それでも安いです。わざわざ手作りなどする必要はナイ(-_-)

ま、しかしこの手のものは気持ちの問題だったりもしますので、世界に一枚、金に糸目はつけんからやっといて、という奇特な方からのお引き合い、お待ちしております。

でもね、こういうものだからこそ惜しげもなくトイレのお手拭きとかに使っていただけると制作者としては嬉しいですね。トイレで使う、というのがまた粋というもんです。

そういえば、以前に「徳島県自転車競技連盟・審判長」という柄を無断で作って「勝負タオル」としておいといたら、嫁が本当に粗品と思ったらしく、気がついたときには雑巾寸前の姿になっておった。が、まあこれはこれで粗品の正しい姿です。粗品バンザイ。

でも実際、タオルはこのくらいのペラペラもんをどっさり用意しといて、いつも新しいのを使うというのが気持ちいいですよ。夕焼け眉山クラブ柄で100枚作ってもいいかなと思うくらいです。それでみんなで温泉に行ってみたりする、と。(笑)