10, 19, 2012月刊修行は明日発売です

さあ今年もやってまいりました!うふふ、と語尾に音符()付きでイワッソフィジカルアカデミー藍住トレーニングセンターのアドリアーノ所長からお電話をいただいたのが昨日のように思い出される…

そう、昨年も紅葉が見頃という甘言に誘い出されて、県下で速い方から数えて何番目みたいな豪華メンバーに萌て遊ばれたのだった。

私は落合から見ノ越への途中で筋グリコーゲン枯渇の憂き目に会い、ようするに売り切れて、辛く苦しい20数キロを「はうう|||」と悶えながら登ったのだ。獲得標高2500mという、とんでもないツアーであった。2泊3日が妥当な旅程であるのに日帰りでしかも自転車で、なんぼ美しい紅葉というても、ものには限度というものが、

「今年はね、ゆっくりですから。ええ。ほらもうね。はい。ほな決定で。」ガチャ。ツーツー

しかたがないので、それから私は必死で道連れ同行メンバーの情報をげっとしようと目論んだ。だが、その全容がなかなかつかめない。いくら「ゆっくり」と言われても、藍住町は「ゆるゆる詐欺」の発祥地にして今なお本場である。道連れ同行メンバーは多いほうがよい。

まあそら、誰と行こうが2500mが減るわけではないのでそんなんどうでもいいといえばどうでもいいのですが、猛獣の檻に放り込まれるのと「動物ふれあい広場」でうさぎさんを抱っこするのではだいぶん違います。

いま現在、把握している範囲で明日の展開を考えてみる。

まず、師範は朝の定例会見で「膝が痛いんだよね」と一発かますであろう。そしてぺんぺんが「いやっアタシもうこれ!またほんまどしたんも〜」と全日本クラスの三味線を振り撒くに違いない。だが、けんchanはいつものように「ふふふ」と意に介さないのが明らかである。その横でたけちゃんとゆりっぺが「最近全然乗ってないんやけど」とか「あたしダメですぅ」とエールの交換をするのはもはや見慣れた風景か。

あと数名の方がご参加ということでご愁傷さまです。

スタートして登りが始まると、セラミックプーリーで勢いに乗る師範が「いやーホントにきつい。ホントだめ」と言いながら踏みまくり、「ん゛あ゛ー、の゛お゛ー」「むふふ」と阿鼻叫喚が続くうちいつのまにか集団が崩壊、脚も崩壊、ただでさえATC(藍住トレーニングセンター)の行事は毎度毎度何かにつけ腹筋が崩壊するのに色々大変である。

そしてどうにか見ノ越にたどり着くと全員が口をそろえて「二度と来ん」と宣言したそばから最後の小さな峠に向けてアタックを仕掛け始め、「もうほんなんこらえてクレ」と全員が納得したにも関わらず、降り切ったところの直線でスプリントが始まるのだ。今年も師範が先行、けんchanがまくりに行ったところをマークのぺんぺんが虎視眈々と狙う、ひょっとしてわしはどこでもドアを持ってるのじゃないだろうか、というぐらいのわかりやすい展開がズバリ予想である。ワイドならせいぜい120円てところですね…

だが私には、取っておきの作戦があるのだった。去年の私とは違うのだ。だからといって「そっかぁ、あれから一年なんだ…」と元カノみたいな物言いはやめなさい!実はさっきまで仕事しながら「腰が痛い」「脚が痛い」「なんかしんどいw」とさりげなく三味線ツイートを放っておいたのだ。いっそ【拡散希望】と付けておいたほうがよかったかもしれない。かくして、これで誰も私が姑息で卑怯な機材ドーピングを仕込んでいる’なう‘とは思わないであろう。近年のロードレースは実力に加えその戦いは情報戦にして心理戦なのだ。

さあ、ほのようにして考えたところで無駄なような気もしますが、これらすべて含めて修行ゆるゆるサイクリングの楽しみ方である。以上コミュニケ#1でした。明日はどこまでいけるかわからないですが、戻れないと帰れない。元気にそこそこがんばってみよう!

One Response to “月刊修行は明日発売です”

  1. [...] 展開はおおむね昨日のエントリで予想したとおりとなりました。斬鉄剣のような切れ味鋭い三味線でした。が、斬鉄剣はこんにゃくが切れません。実にふさわしい例えです。 [...]