11, 4, 2010(ry「私とフィッシュカツ」・下

今日もカツ食って最高

はじめから読んでくれる方は→こちら

「食え。」と差し出された大きな袋の中身は、あっちゃんちのちくわや天ぷらやフィッシュカツであった。

「乗って、食って、寝る。これが人間の基本ですわ。もっと食わなあかん」と、あっちゃんは言った。つまり、乗るのも練習だが食べて寝る (栄養と休息) のも練習のうち、と遠まわしに諭してくれたのだった。…ですよね。

KまつしまFィッシュCツ

それであの、余談ですけどね、僕がフリーランスになるきっかけは小松島フィッシュカツだったのです。ある意味。

遊びで作ったこの図案が結構な好評を得たことで調子に乗ったのであった。モデルは架空の人物です。

さて、あっちゃんは自分とこの製品に絶対の自信を持っていた。と同時にそれ故の苦労も少なくなかった。

まず、あっちゃんとこは、怪しい材料を一切使わない。保存料もほとんど入れてない。だから、すぐ傷む。「いつまでも腐らんのは、おかしいだろ。早めに食うとくれやす。ほれか、すぐ冷凍しといて」えーと、他社が必ず怪しいということではございません念のため。

そして良い材料はだんだん手に入りにくくなってきているらしい。「けどな、そこで手を抜くっちゅうのはちくわ屋としてやってはならんことなんですわ」

ちくわは県内で唯一社、手で竹に付けている。これを「握る」という。「機械でやると味が変わりまんのや、そらもうぜんぜん違う」と教えてくれた。

そのも、猟師さんに頼んで剣山系から採ってきてもらうのだという。「だいたいどこもな、中国からの輸入もんなんやけどよ、あんなんどんな薬がかかっとるかわからんだろ。気色悪うて出せれんわ。色を見たらわかる。黄色いのは要注意でっせ」ちなみに青ネギは沖洲産と決まっている。

でもって、大きなチェーン店には卸さない。「ようけこっさえと言われても、薄めてまではできん。自分の首を締めるこっちゃがな」だから「まるさん」の製品は「マル■カ」「マ■ヨシ」「キョー■イ」では買えない。ファミ両か主婦店かセブンに行けばおいてあります。

以上、文責はCHULL。

実は僕はそれまで、どこそこのフィッシュカツ、という贔屓のメーカーはなかった。しかし、あっちゃんちのカツをいただいてからは「まるさん一筋」となった。えーとですね、一言では説明しにくいが、ほかのとはやっぱりちょっと違う。「おいしい」のですね。あんまり褒め讃えるとウソクセーかもですが、褒め讃えます。実際あっちゃんちの後で某有名メーカーのを食べると、水くさくて食えんかった。

さて、「とにかくがんばれ、おまはんがどんなに生活に困っても、ちくわなら腹いっぱい食わしてやる」と励まされ、部活は休みなく続いた。師匠、ちくわだけでは栄養のバランスが、などと言える雰囲気ではなかった。あっちゃんも時にしんどそうだったが、「師匠、なんで休まんのですか!」と聞いても「乗ったら治る!」と譲ることはなかった。意味がわからん。コソ練を終えた眉山の下りでは必ず「明日は休もう、もう限界」と話がまとまるのだが、次の日が休みになったことはなかった。わからん

しかし不思議なことに、○産蒲鉾のちくわ天ぷらフィッシュカツを毎日食べ、頭が痛かろうが鼻が垂れようがとりあえず眉山に行くことを繰り返しているうちに背がどんどん伸び学校の成績は良くなり女の子からキャーキャー言われたり宝くじに当たったり落とし物が見つかったりタイムが伸びてきたのだった。カラダの調子も良くなった。(註:個人の感想です。)つまるところ、ここが本題である。速くなりたい人、スーパーへ急げ。ネットでも買えますよ。→こちら

最初の一年で、出動日数は300回を超えていたと思う。まあ、たまには仕事の都合もありますからね。それを見てナカニシ社長が「現役の頃にほんだけ乗っとったら強うになっとったのに」と溜息をついたのは有名な話である。

そしてなにかこう、本当は強くなりたいのだけど頑張ってると思われたくないけど実は普通じゃないぐらい頑張ってるくせに踏めないふりをする、というのが暗黙の了解となり、その後の公開コソ練や三味線演奏会へとつながってゆくのだった。

さらに、こういう頑張り方はまさに中高生の部活であり巨人の星でありタイガーマスクの世界観を持っていた。割れた爪を隠し甲子園を投げ抜いたり、やさ男のふりをしてちびっこハウスにおもちゃを届ける。鬼コーチや悪い敵といった困難に立ち向かい、友情と努力で勝利をつかむのである。男子なら一度は憧れるヒーローの生き方。

だが残念ながら「鬼コーチ」は不在であった。どう考えても自主的にやっている。しかも色気がないところだけは合致していて不本意です。「勝つべき相手」もいないので「美容と健康のため」としか説明しようがないじゃないか。あっちゃん、本当は楽しいんじゃないですか。

そんなことしてるうちに数年が経ち、そこへ持ってきて「ちくわの穴」である。面白いにもほどがある、とホイホイ乗ったのはワタシです。

ちなみに「ちくわの穴」は僕の出先が小松島方面のときにだけ開演するので、普通に雨の日などは「各自おうちでローラー」となっています。しかし、雨の日の翌日に「きのう乗っただろ、隠してもわかるで〜」とプレッシャーをかけるのはなんなんですか、師匠。

だいたいですね、こういうとき、あっちゃんは自分も絶対乗っている。そんなん隠してもわかりますよ。ふふふ(笑)

10 Responses to “(ry「私とフィッシュカツ」・下”

  1. 西 より:

    こんばんは。ご無沙汰しております。「これぞまさに竹馬ならぬ竹輪の友」と言った感じで楽しく拝読致しました。
    早速明日ファミ両国府店にGOします。明日の国府店はマミー1Lが78円の日です!お一人様2本限定です!
    ん?マミーとフィッシュカツって・・・

  2. CHULL より:

    > シャアさま
    コメントありがとうございます!こちらこそご無沙汰しておりますぅ

    ええ、なんといいますか、「一生付いていきます!」「いや、付かんでええ。前を引け」というような感じでございましょうか。

    > マミー
    マジッスカ(^o^)僕も行きます。

  3. チャリダー より:

    3日に久々眉山に行き、20分もかかって登りましたが、ヘロヘロになりました。改めてすごいなぁ、竹輪の友は・・・私もセブンに寄ってもう少し精進します。

  4. けんCHAN より:

    私は〇産、平天が大好物であります。セブンでもなかなか、ないのよねぇ( ̄◇ ̄)

  5. CHULL より:

    > チャリダーさま
    コメントありがとうございます!お久しぶりです〜
    僕らも夕方に行ったんですよ。ニアミスでしたかねー
    >すごい件
    ありがとうございます。ええ、まあ色んな違う意味ですごいかもしれないですネ。(笑)

  6. CHULL より:

    > けんCHANさま
    コメントありがとうございます!
    僕はカツも好きですがネギちくわのファンであります!
    それから生姜天とかカレー天とかですね、実はなにかとレアな逸品もありまして、◯産は実に奥が深いです。

  7. 模細工 より:

    上下編に渡って楽しくも興味深い秘話を公開してくださってありがとうございます。

    眉山でご一緒させていただいたときに秘話の一部を耳にすることがありますが、纏めて読めると感無量です。

    先日、うちの常連さんのブログで「徳島のお土産にはフィッシュカツ」という話が出たのでしっかり宣伝をしたところなのですが、あっちゃんさん、失業したら僕も食わせてくださいね。

    閑話休題、また眉山でご一緒できる日がありましたら、いろいろとご教授下さい。

  8. CHULL より:

    > 模細工さま
    コメントありがとうございます!
    あ〜、いや、秘話というほどのものではありませんが、そう言われてみたらところどころ色々と知られてはならんことがあったりなかったり…
    しかしもちろん、本当の秘話は別にもありまして、それはやはりなかなか発表となると(笑)

  9. チャリ より:

    本日はじめて、○産のフィッシュカツ食べました。
    美味しかったです。
    これからはご指定で食べたいと思います。

  10. CHULL より:

    > チャリさま
    こんばんは、ご訪問ならびにコメントありがとうございます!
    ナニカもらっている訳ではないですが(いや、実はときどき製品のはしっこなどいただきます…お詫びして訂正します笑)、工場へおうかがいして見ていますと、◯産の製品づくりはマジメで丁寧すぎるくらいだといつも思います。これからもご愛顧よろしくお願いいたします。ま、別にナニカもらって(ry

    ちなみに、◯産に限らず魚介練製品は塩分があります(塩溶性タンパク質というそうです)ので、極端な食べ過ぎはお控えくださいとのことです。でも、一度でいいから食べ過ぎるくらい食ってみたいなあ。